人に誘われても行きたくないし、行けばぐったり疲れる。
3人以上の人の輪に入ると、体がこわばって話せなくなって壁の花。
一人の時間はいくらあっても平気で、むしろそのほうが幸せ。
私たちのような人は「内向型」に分類され、それは一つの個性でしかないのですが、なかなか社会では受け入れられにくいですよね。
世の中は「外向型」が優勢。「友達100人できるかな?」の歌に象徴されるように、人付き合いがよくて、リーダーシップがある人が良しとされるのです。
社会と自分の性格の不一致に悩み、「自分を変えなければ!」と努力している内向型の人は大勢います。私もそうでした。
でも、あるスピーチに出会って、私は救われました。
自分の性格を変える必要はないし、そもそも変わるわけがないのです。
ただ、「内向型」という気質の特徴をしっかり受け入れること、そして「自由特性」を発動させればいいのだと。
この記事では、内向型で生きづらいと悩んでいる方にぜひ聞いていただきたいスピーチを紹介します。
内向型の特徴をしっかり受け入れつつ、ハーバード大学で超人気講師として活躍している博士の話です。内向型の生き方のヒントと勇気をもらえます。そして、博士のユーモアのある話に笑いまでも。
こんな人におススメ
・内向型であることに悩んでいる人
・内向型の生き方のヒントを知りたい人
・内向型でもいきいきと生きたい人
目次
超内向型の人気講師
内向型の人は大勢の人と話したり、人の前で目立つようなことをするのは苦手ですよね。
でも、仕事やプライベートで、そうせざるを得ないときはあると思います。そんなときは、無理をしてでもなんとかちゃんとやっていませんか。大人として。
それは本当の自分ではないのだけれど、そうしなければならないからやる。つまり、疑似的に外向的な態度や行動をするのです。
これは辛いことではありますが、そうふるまうべき時には、外向的にもふるまえるということでもあります。
この「そうすべき時には、そうできる」ということの重要な意味を解き明かして、見事に実践しているのが、人格心理学者で超内向型人間のブライアン・R・リトル博士です。
出典:TED
リトル博士は、人見知りの超内向型でありながら、大学での講義は常に満席。3年連続でハーバード大学の人気教授にも選出されています。
リトル博士は、スピーチの中で外向型人間と内向型人間の特性をユーモアを交えて説明します。
例えば、外向型の人はパーティや社交イベントなどにぎやかなことが好きです。一方で、内向型の人はイベントに来たとしても2階席に座るなどして静かな空間を探します。
また、外向型の人はすぐ相手のことをニックネームで呼んだりして親しくなろうとしますが、内向型の人は親しくなるまでは「〇〇さん」と丁寧な呼び方をします。
このような違いを聞くと、外向型の人は社交的で、内向型の人は非社交的だと思うかもしれませんが、そうではありません。
両者の違いは「刺激」の違いです。外向型の人はたくさんの刺激を必要とし、内向型の人は刺激が少ないことが必要なのだと。
人との付き合い方だけではなく、身体が欲するものにも違いがあります。
外向型はコーヒーを飲んでカフェインの刺激を受けることで元気になりますが、内向型はそうではありません。
このように外向型と内向型は単に性格の違いなのではなく、生まれつき備わっている特性の違いなのです。
花や葉っぱの形が違うように、私たちもただ違いがあるだけです。
スピーチの終盤になるとリトル博士は「人間とはこれが全てか?ただの特性の集まりか?」と問いかけます。
人はそう単純に分類はできないのではないかと。
例えば、内向的なお母さんが、子どもの緊急事態には人を押しのけてでも助けを求めるといった行動の変化が起きるように、人は時に柄にもないふるまいをすることができます。
リトル博士も大学教授として、新しい情報を学生に伝えたい、できることなら楽しみながら聞いてほしいという強い思いがあり、だからこそ超内向型人間であっても大勢の学生の前に立ち、ユーモアを交えて話をすることができます。
そう、人は「そうすべき時には、そうできる」という特性も備えているのです。
この「そうすべき時には、そうできる」特性を「自由特性」そして、その特性の原動力となるものは「コア・プロジェクト」だと言っています。
「コア・プロジェクト」
=「核となる計画」
=「自分が成し遂げたいこと」
この「成し遂げたいこと」があれば、「自由特性」が作動して、いわゆるいつもの自分ではない自分としてふるまうことができるのです。
今、この記事を読んでくださっている方の中には、内向的な性格は変わらない…と思っている方もおられるかもしれません。私もこれまで何度もそういう思い込みに悩まされてきました。でも、このスピーチを見て、そうではない確信しました。
「三つ子の魂百まで」という諺があるように、性格を変えるのは難しいことです。でも、ここで言っている「コア・プロジェクト」のためにいつもと違うふるまいをするというのは、性格を変えることではありません。
自分が本来もっている「自由特性」を作動させるということです。
そう考えると、「やっぱり私には無理…」と思えていたことも、できるかもしれないと思えてきませんか?
自身で実証しているリトル博士の話には説得力があり、スピーチを聞いているうちにどんどん勇気が湧いてきます。
でも、最後にリトル博士は付け加えています。
いつもの自分と違うふるまいをした後には、一人の静かな時間を持ちましょうと。
内向型人間には一人の静かな休息時間が必要です。
人前や人混みから離れて、ゆっくり自分と対話する時間が必要なのです。
リトル博士のスピーチは、おもしろいエピソードで締めくくられます。
ある講演会の後、静寂の時間を持とうとトイレの個室に入ったのだそうですが、ある出来事がおこり台無しに!
最後までユーモアたっぷりのスピーチ。ぜひお楽しみください!
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