知恵と学び

50代におすすめの本|平野啓一郎『私とは何か―「個人」から「分人」へ』で自分探しを終える

「本当の自分」とは何か?

50代という人生の折り返し地点に立つと、こういう悩みが生まれてきます。

「本当の自分」を生きてこれたんだろうか?
残りの人生もこのままでいいんだろうか?
と。

私も50代になる手前から、そんな悩みを抱えていました。

そして、平野啓一郎さんの『私とは何か―「個人」から「分人」へ』に出会って、その悩みが解消されました。

この記事では、内容を簡単にご紹介します。

記事の最後に、平野啓一郎さん自身が語ったスピーチもあります。ぜひご覧ください。

こんな人におすすめ

・「本当の自分とは何か」と悩んでいる人

・これからの人生の生き方に悩んでいる人

・「個人」と「分人」の違いを知りたい人

・平野啓一郎さん自身が語る姿を見たい人


「本当の自分」とは何か

・仕事をしているときは、冷静で的確
・家ではおっちょこちょいで天然
・寛容でもあるけれど怒りっぽくもある

時と場合によって、または誰といるかによって少しずつ「自分」が違う。

誰しも多かれ少なかれそういう部分があるのではないでしょうか。

 

「自分」なのに「違う」

 

このことが、人生の残り半分が見えてくると悩みに変わっていきます。

 

自分は人好きなのか/人嫌いなのか。
優しいのか/冷たいのか。
強いのか/弱いのか。

 

本当の私は一体どちらなんだろう?
本当の私でない自分は、仮面を被った偽物なのか?

 

そして、途方もない「自分探し」が始まります。

「個人」「分人」とは

でも、大丈夫です。

『私とは何か―「個人」から「分人」へ』は、「自分探し」を終わらせてくれます。

その大事なキーワードが、「分人」です。

 

「個人」という言葉は一般的ですよね。
「ひとりひとりの人」という意味です。

英語にすると「individual」ですが、これは直訳すると「分けられない」という意味です。

つまり、「個人」とは、人の最も小さな単位で、それ以上分けられないもの

 

でも、そうだとすれば、

冷静で的確な姿が本来の自分なのか?
おっちょこちょいで天然が本来の自分なのか?

どれが「私という個人」を表す気質なのかという悩みが生まれます。

そして、一つが本当で、あとは嘘や見せかけ、あるいは仮面なんだろうと思ってしまいます。

 

でも、平野さんは、そうではないのではないかと言います。

個人は「分人」から成り立っているのではないかと。

 

「分人」とは平野さんが定義した概念で、「個人」よりも小さい単位のことです。

 

人は生きていくうえで、対人関係なしで生きていくことはできません。

だから、人は相手に合わせて「分人」を使い分けていると。

 

一人の「個人」の中に、

冷静な分人もいれば、おっちょこちょいな分人もいる。
人付き合いのいい分人もいれば、そうでない分人もいるということです。

 

この「分人」という単位を知ると、とたんに気が楽になります。

なぜならどの自分も自分だからです。

もうどれが本当の自分か?などと悩む必要はなくなります。

 

平野さんは言います。

様々な対人関係の中で生きていく以上、どの分人もすべて自分で、どれか一つに決めることはできないし、決める必要もないと。

好きな「分人」でいること

そして、更に好きな自分でいられる人と一緒にいられる時間が長ければ幸せなんじゃないかとも言っています。

あの人といると素直に話もできるし、あっという間に時間が過ぎていく。
でも、
あの人といると、特に話したいことも思いつかないし気まずい雰囲気になってしまう。
ということはありませんか?

 

私はよくあります。

心を許していつまででも話せる人と、体が固まったように緊張してしまって早く立ち去りたいと思う人とがはっきり分かれます。

 

これについて、平野さんはこう言っています。

誰かといて居心地がいいということは、そこにいる自分の「分人」を自分が好きだから。

その逆もありで、
ある人のことが嫌いだというのは、その人自身を嫌いという部分もあるけれど、その人といるときの自分が嫌いだからではないかと。

 

そして、そうであれば好きな自分でいられる人と一緒にいらる時間が長ければ幸せなんじゃないかと。

つまり、

「自分はたくさんの分人からできている。その分人の中には、自分が好きな分人もいれば、嫌いな分人もいる。好きな分人でいられる人との時間を長く持とう。」

そんな風に、自分を変えるのではなくて、外を変えていこうと。

この考え方を採用すると、「本当の自分は何か?」「こんな自分ではダメなんじゃないか…。」という悩みや自己否定はなくなります。

「本当の自分は何か?」という悩みは、自分の中に答えを探そうとするものですが、平野さんの答えは逆です。

どれも本当の自分」と自分をすべて受け入れて、好きな自分でいられる人や環境を選んでいけばいいんです。

平野啓一郎さん@TED Talks

本の内容の一部を、平野さんがTEDで話しています。

さすが小説家!
内容もさることながら言葉の選び方が美しく、とてもすばらしいスピーチです。ぜひ一度聞いてみてください。

平野啓一郎氏とは

平野啓一郎さんは、1975年生まれの小説家です。

平野啓一郎氏

出典:平野啓一郎公式サイト

『日蝕』で芥川賞を受賞し、『マチネの終わりに』は映画化もされました。

   


まとめ

「本当の自分とは何か」

その答えは、自分の中にはありません。

時と場合によって、または誰といるかによって少しずつ違う「自分」、そのすべてが自分です。

「好きな自分」でいられるように、誰といるか、どのような環境にいるかを選択していくことが人生を幸せにしてくれます。

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