そんな50代の主婦たちに勇気をくれるおすすめの映画があります。それは、『マダム・イン・ニューヨーク』。
インドのごく普通の主婦が、ニューヨークで過ごす間に自信と輝きを取り戻していくストーリー。冷めてしまった結婚生活を立て直す名言もぐっときます!
世界中の女性が共感して涙した『マダム・イン・ニューヨーク』。
コメディタッチなので楽しみながら見ることもできて、見終えた時には勇気と元気が湧いてくる素晴らしい映画です。
こんな人のおすすめ
・毎日がつまらない主婦
・結婚生活が冷めきっている主婦
・このままで終わりたくない主婦
・妻でも母でもなく「自分」を取り戻したい主婦
目次
簡単なあらすじ
主人公のシャシは、夫と子どもに尽くしてきたごく普通のインド人主婦。でも、夫には「菓子しか作れない女」と見下され、子どもには英語ができないと馬鹿にされ傷ついていました。
ある時、姪の結婚式の手伝いで一人ニューヨークに行くことに。
シャシは英語ができないので辛い思いをしますが、家族に内緒で英会話学校に通うことを決意。多国籍の仲間と共に学び、英語を身に着けていくことで、シャシには自信が芽生え、人生に新たな喜びを見出していきます。
姪の結婚式でのシャシの英語のスピーチはたどたどしいながらも、世界の女性たちを勇気づけ、「家族とは」「幸せな結婚とは」の本当の意味を教えてくれます。
主婦の共感・感動ポイント
この映画を見て共感する主婦は多いのではないかと思います。なぜなら自分の境遇と重なるところがあるから。
どこにでもいる主婦の誰もが持っている辛さや悩みを、主人公のシャシが克服していく姿に、見ている側は「そうだ、私もがんばろう」と思えるのだと思います。
夫婦の対等な関係を自分の力で取り戻す
例えば、シャシの夫は亭主関白。「女は家」の考えが強い人です。恐らくインドの社会全体がそうなのでしょう。悪気のなさそうな顔で、シャシに冷たい言葉をかけます。
シャシはお菓子作りが上手で、家で注文を受けて販売しているほどですが、夫はそれをただの趣味の延長としか考えておらず、「そんなことは辞めろ」とか「妻はお菓子しか作れない」など。
日本でもまだまだ「男が上、女が下」という位置関係にあると感じることが多くあります。特に主婦はなぜか肩身が狭い。
夫の思いやりのない些細な一言に傷つけられる、シャシを見ていると自分も胸が痛くなりました。
(C)Eros International Ltd
でも、シャシはニューヨークに来て変わっていきます。
自分の時間を持ち、英語を学ぶことで、自分に自信を取り戻していくのです。
映画の最後にシャシの素晴らしいスピーチがあるのですが、そこでこんなことを言っています。
自分を大切にすることは、
あなた自身が一番うまくできるはず。それができれば、再び、
相手と対等だと感じられるようになる。
友情関係が戻ってくる。
人生が輝き出す!
夫が妻を見下しているという事実があったとしても、それをそのまま受け止めるかどうかは自分次第。
自分が変われば、関係性は変わっていくのです。
このシャシの言葉を聞いて、どんなことであれ人のせいにするのではなく、自分が変わることが大事なんだということに気づかされました。
初めての経験でも勇気をもって踏み出す
それから、シャシが一人でニューヨークに向かったときのシーンにも勇気づけられました。
シャシは、家族を離れて海外に行ったことがなく、英語もできないのでとても不安に思っていました。
飛行機の機内では水を頼むことすらできずおどおど。
すると、隣に座った初老の紳士が代わりに水を注文してくれました。そして、こう言ったのです。
何事も初めては一度だけ。その一度は特別な体験だ。だから楽しんで。
主婦となり家庭にこもっていると、だんだん初めての経験がおっくうになったり、不安になったりしていきます。
でも、誰にだって初めてはあるのです。そして、初めての経験は特別な経験。二度来ない貴重な経験です。
だったら、やってみないともったいない、やってみたら楽しむしかない。
これまでやりたいことがあっても、主婦だし、無理だし、できないし、と言い訳をして後回しにしてきたことを、やってみたらいいかもと思えてきます。
シャシはこの後、様々な初めてを自分の力で乗り越えていきます。そんな姿に、「そうだ、自分も!」と動く勇気を与えてもらえました。
自分を大切にすることで輝いく
その他にも、『マダム・イン・ニューヨーク』では、家族とは、夫婦とは、そして主婦である自分とはという疑問や悩みに答えてくれるシーンがたくさん。
見終えた時には、家族や夫婦の関係をもう一度見直してより良いものにしていきたい。そして、それは誰かにやってもらうのではなく、自分がやることなんだと思わせてくれます。
また、それと同時に、妻であり母であるという役割が自分を押さえていたのではないか。どんな役割があったとしても、私は私。自分を大切にして生きようと思えてきます。
妻と母という役割を持つと「自分」をないがしろにしてしまいがちですが、シャシが変化していく姿を見ていると、まずは自分を大切にすること、そうすることで家族も夫婦も良い関係に変化していくんだということに気づかせてくれます。
出典:タウンニュース
『マダム・イン・ニューヨーク』の背景秘話
『マダム・イン・ニューヨーク』は、とてもリアリティを感じる映画です。だからこそ、世界中の主婦や女性が共感したのだと思います。
そこには、この監督とこの女優のだったからこそだという理由があります。
主人公シャシのモデル
『マダム・イン・ニューヨーク』の主人公シャシのモデルは、若き監督がガウリ・シンデーの母親だそうです。
幼いころ、手作りのピクルスを売っていた母親も英語を話せなかったとのこと。母親にも「母親」以外の姿や生き方があるのではと思ったのが、脚本作りのきっかけになったそうです。
お母さんの姿をずって見てきたからこそのストーリーなんですね。
映画の最後にシャシの素晴らしいスピーチがあるのですが、それはお母さんを初めとする、世界中の女性に向けた「自分らしく生きよう」ということを伝える応援メッセージです。
出典:TVLIFE
主人公シャシを演じた女優
主人公シャシを演じたのはインドで4歳の頃から数多くの映画に出演してきた国民的女優シュリデヴィさん。
実は主人公のシャシは、シュリデヴィさんでもあるのです。
シュリデヴィさんは結婚して芸能界を引退し、15年の間は専業主婦でした。夫と子どもの世話をしPTAに出かけている生活だったので、脚本を読んだ時、まるで自分のために書かれたように思ったそうです。
そんなシュリデヴィさんが主人公を演じたからこそ、シャシにリアリティが生まれたのです。
世界中の女性を勇気づけてくれたシュリデヴィさんですが、残念なことに2018年にお亡くなりになっています。『マダム・イン・ニューヨーク』の公開の6年後で、まだ54歳でした。
浴室で意識を失い、不運にもそこが浴槽内だったため溺れてしまったそうですが、本当に残念です。
出典:Wikipedia
作品概要
公開:2012年
制作国:インド
上映時間:134分
監督:ガウリ・シンデー
主演:シュリデヴィ
インド映画ですが、歌とダンスは少なめ。時間も短めの見やすい映画です。
まとめ
世界中の女性が共感して涙し、そして勇気をもらった「マダム・イン・ニューヨーク」。この映画を見て、私たち主婦も自信と輝きを取り戻していきましょう。
「マダム・イン・ニューヨーク」は、Unextで見ることができます。