50代は子育て、家事、介護、会社のことなどなど、やることも考えることも山盛り。自分のことを考える余裕なんてありません。
しかも、つい「自分のことより人のこと」になってしまって、いつも自分のことは後回し。
人生100年時代とは言うけれど、残りはどのくらいあるのかもわかりません。
「自分の人生はこれでいいんだろうか?」
「もっと自分のやりたいことをやるべきでは?」
そんなもやもやした気持ちが湧き上がってくるのが50代。
私も自分のことを後回しにしすぎて、自分のことを見失うところまでいってしまいましたが、なんとか抜け出し、今は自分を大切にしながら生きられるようになりました。
この記事では、「周りを優先して自分を後回しにしてしまう」50代が、自分を大切にするための考え方や方法を紹介します。
人生後半はちょっとわがままになって、楽しく過ごしていきましょう!
こんな人におススメ
・人生これでいいのかと悩んでいる50代
・もっと自分のことを大切にして生きていきたい50代
目次
周りを優先してきた自分をほめよう
まずは、言わせてください。
人のために自分の時間や労力を使うのはとても大変なことなのに、それをしてきたんです。
自分のやりたいことを我慢して、人に貢献してきたんです。
なかなかできることではありません!そんな自分の生き方やこれまでの人生をほめてあげてください。
それはそうかもしれませんが、自分の生きてきた道を否定するのはやめましょう。
自分を大切にしながら生きていこうとしている今、過去を否定することはなんの力にもなりません。過去を否定することは、自分自身を否定することだからです。
これまでの人生はいろいろあったけど、それはそれでよかった。これからはもっと良くなるという思考から始めましょう。
自分を後回しにしてきた過去が素晴らしいと思えない人は、ワークをしてみることをおすすめします。以下のように、これまでの人生で人を優先してきた経験を書き出してみてください。
・せっかくの休みだったけど両親の介護をしに行った
・たまには一人で買い物に行きたいけれど子供の世話をした
・夫に言いたいことはあったけれど波風を立てないように我慢した
書き出すとたくさんでてくるかもしれませんが、それらを辛くて悔しかった経験としてみるのではなく、ポジティブに捉えなおしてみてください。
せっかくの休みだったけど両親の介護をしに行った
↓
両親は喜んでくれた。兄弟も助かると言ってくれた。自分はなんて家族思いなんだ!
たまには一人で買い物に行きたいけれど子供の世話をした
↓
子どもの笑顔を見ることができた。子どもが大きくなれば一緒に遊ぶこともなくなるだろう。貴重な時間を過ごせて幸せだった。
夫に言いたいことはあったけれど波風を立てないように我慢した
↓
自分が言いたいことを言えば、夫がどんな気持ちになるかはわかっている。私は人の心がわかりすぎるくらいよくわかる。これは特技と言ってもいい。人に配慮した発言ができる私はすごい。
どうでしょう。「人を優先してきた経験」も、それほど悪いことではなかったと思えてきませんか。
多少無理やり感があったとしても、「辛くて嫌な思い出」として記憶しておくよりも、少し気持ちが明るくなりませんか。
どんな出来事も、見方次第です。どんな過去も「それはそれでよかった」と考えてみてください。
小さな「したい」を行動に移そう
「人を優先してきた経験」がそれほど悪いことではなかったと思えたとしても、これからもずっとそのままでいていいわけではありません。そんなことを続けていると、自分自身を見失ってしまいます。
では、ここでどのくらい自分を見失いかけているかチェックをしてみましょう!以下の質問に答えてみてください。
質問
- 食べたいものを食べていますか?
- 買いたいものを買っていますか?
- 行きたいところに行っていますか?
- 「食べたいもの/買いたいもの/行きたいところは?」と聞かれて即答できますか?
最初の3つの質問の答えが全部「いいえ」で、4つ目の質問も即得できなかった人は気を付けてください!
自分の「したい」の声が聞こえなくて気力や意欲がなくなっています!
そのままでいると、「したいことがない」「やる気がない」「生きている意味がわからない」の負のスパイラルに陥るかもしれません。
「したいことをしない」理由はいろいろあると思います。「しないんじゃなくて、できないんだ」という反論もあるかもしれません。
でも、脳には「しない/できない」は関係ありません。したいことをしない状態が続けば脳はこの人は「何もしたくないんだ」と思うだけです。
自分の「したい」の声をちゃんと聞いてあげないと、脳は「やる気のない人」という錯覚を起こしてしまうんです。そして、気力とやる気が低下し、生きている意味すら見失うことに。
これは、私が実際に経験したことなのでどうしても知ってほしいんです。
したいことを我慢してはいけません。
大きなことでなくてもいいです。
食べたいと思うものがあれば、その気持ちのままに食べる。一人で買い物に行きたいと思ったら、30分でもいいので出かけてみる。言いたいことがあるなら、言い方を考えつつ伝えてみる。
小さなことでいいから、自分の「したい」を行動にうつしてみてください。
やりたいことをやることは脳の大切な栄養。それが自分を大切にしながら生きていく第一歩です。
脳がやる気を持っていれば、いつか大きな「したい」に向かって動き出すこともできます。やりたいことの声に耳を傾けて我慢せずやってみましょう!
もはや、やりたいことがわからなくなっている人は以下の記事も参考にしてみてください。
-
50代で本当にやりたいことを見つける方法【ワークシート付】
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「わがまま」の意識を変えよう
自分を大切にして生きていこうとするときに、ひとつの大きな壁があります。それは、「自分を大切に生きること=わがまま」と思ってしまうことです。心当たりがありませんか?
自分を大切に生きることはわがままだと考えていると、そんな生き方をしてはダメだとブレーキをかけてしまいます。だから、「わがまま」の意識も変えてしまいましょう。
「わがまま」とは自分軸をもって生きること
自分を優先することは、わがままなこと、自分勝手なこと、悪いことと思うかもしれませんが、実はそうではありません。
「わがまま」は「我が儘」と書くように、「自分らしく生きること」、つまり「自分軸を持って生きること」とも言えます。
簡単なことで言えば、「自分は青色が好き」「自分は肉は嫌いだけど魚は好き」こういったことも「自分軸」です。
自分軸は、自分のためだけにあるものではありません。他者のためでもあります。しっかりした自分軸があれば、他人軸も尊重することができるのです。
例えば、自分は肉が好きだから肉を食べるなら、相手が魚を食べていてもうらやましくもなんともありませんよね。
自分軸がしっかりあるということは、自他の区別がはっきりできているということなので、他人に対する妬みや嫉妬が生まれません。
また、自分軸があるように、相手にもその人の軸があると思うことができ、他者に関わりすぎたり踏み込みすぎたりしなくなります。
自分がそうだったので誤解を恐れずに言いますが、周りを優先させすぎる人は、自分軸がないために自他を混同してしまう傾向があります。
本当は自分とは関係のないことや自分でやらなくてもいいことを「自分がしなくては」と思ってしまうのです。
でも、自分軸を持つと、自分と他者の距離を取ることができるようになり、必要以上に他者を優先させすぎることがなくなります。
「自分軸」は自分のためだけではなく 、自分と他者がそれぞれの選択を楽しむために必要なものです。
自分軸を持った、わがままな生き方は決して悪いことではありません。
「わがまま」は勇気や感動を与える
「わがまま」に生きている人を見ると、腹が立つことがあるかもしれません。自分勝手な行動をして人に迷惑をかけるような「わがまま」な人は確かにいます。
でも「わがまま」というのは、そういう生き方だけではありません。
例えば、世界にはさまざまなことに挑戦する冒険家がいます。犬ぞりで北極点を目指す人、ヨットに乗って一人で世界一周をする人、80歳で世界最高峰に登る人。
こういう人たちのことを「すごい」と思うかもしれませんが、「わがまま」とも言えませんか?
自分がやりたいからという気持ちだけで突っ走って、無謀な挑戦をしているのです。
でも、その挑戦が人々に勇気や感動を与えるのも事実です。「自分もがんばってみるか!」そんな気持ちにすらさせてくれます。
「わがまま」は人に迷惑をかける行動だけではなくて、人に影響を与える行動にもなりえるということです。
「自分がやりたいことをやる」これは実は、そんなに簡単なことではありません。自分がやりたいことをやっている人は、自分の中にあるエネルギーを最大限に活用しながら動いています。
だから、やりたいことをやっている人は輝いているように見えるし、勇気や元気がもらえるように感じるのです。
そんな「わがままな人」だったら、自分もなってみてもいいかもと思えませんか。
自分の好きなことや、やりたいことをやったら周囲の人に迷惑をかけるのではないかと考えるのではなく、やりたいことをやって楽しそうにしている姿は元気を与えると思ってみてください。そして、わがままに、ちょっと冒険的に生きてみてください。
まとめ
人のことを優先させすぎて自分のことを後回しにしてしまう50代が、自分を大切にするための考え方や方法を紹介しました。
「こんな自分はダメだ」「これまでの自分の人生はなんだったんだ」と否定から始めるのではなく、まずは過去の生き方を受け入れる。そして、自分自身も受け入れましょう。
そうしたら、少しずつ自分を優先させて生きる練習です。「わがまま」への意識を変えて、小さな「したい」を行動に移していきましょう。
ずっと周りを優先させてきた人は、最初は抵抗があるかもしれませんが続けてみてください。だんだん心と頭がやわらなくなって、「自分優先」の生き方が心地よく感じられるようになっていきます。
人生後半も自分らしく楽しく過ごしていきましょう!